【2012年 10月 25日】
「フランスの今と昔」 8 中津海裕子

モンマルトル散策/Fête des vendanges    

 8月の真っ青な空から一転、秋のパリは灰色の雲に覆われている。10月2週目に開催されたモンマルトルのワイン収穫祭(Fête des vendanges)中も雨続き。そんな中で1日だけあった晴れ間をみつけて、モンマルトルを散歩してみた。

 スタートはFête des vendangesの共催でもある18区庁舎。ここで地図をもらい、サクレ・クール寺院へ向かう道を地道に上って行く。モンマルトルの散歩にはやはりスニーカーが一番だ。誰が仕掛けたのか、21区の道路標識を横目に階段を上りきってさらに進むと、ふと黒猫と目が合ったので、モンマルトル美術館に寄り道。Chat Noir展でしばしモンマルトルに栄えたキャバレー文化を懐かしむ。

  

  モンマルトル美術館の裏手に回り込むように進むと、急に視界が開けた。知る人ぞ知るモンマルトルのワイン畑ことClos Montmartreだ。この畑はラパン・アジル(Au lapin agile)の向かいに位置する。普段は立ち入り禁止の小さな畑だが、ワイン収穫祭の期間中は、予約をしておけば中に入ることも可能だ。

  

 Uターンしてサクレ・クール寺院に向かって歩くと、だんだんと賑やかになってくる。いつもと変わらず絵を売る人々もいれば、この祭りにあわせたらしい、ホットワインとショコラ売りも見かけた。また、今年のFête des vendangesはグルメがテーマだったこともあり、フランス各地方の農協や生産者がスタンドを出してしのぎを削っていた。もちろん、モンマルトルワインの試飲、購入も可能だ。

   

 チーズやワインを物色しているうちに重苦しい雲はどこかへ行ってしまい、透き通った青空が見えてきた。これは日向ぼっこをしたら気持ちいいに違いない。早足でサクレ・クール前に向かうと、すでに満員。階段にいたっては、どこをどう上ればいいのかも分からない状態。この町の人々の太陽にかける情熱を侮っていたようだ。

  

2012年10月、パリ

Fête des vendanges de Montmartre公式サイト(仏語):http://fetedesvendangesdemontmartre.com/
Musée de Montmartre(仏語):http://www.museedemontmartre.fr/

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