【2011年 10月 11日】
「フランスで生きる。フランスと生きる。」 1 中津海裕子

こちらは、「フランスの今と昔」を書いてくださっている中津海裕子さんが、フランスで活躍する日本人を紹介する連載です。第1回目は、アーティストの中村美喜さんです。

中村美喜:アーティスト
フランス西部、アンジェにほど近いトレラゼ(Trélazé)に、同じくアーティストである夫ジャン・ミシェル・ルテリエ氏と息子と一緒に住んでいる。

 その作品を強いて分類するなら「繊維アート」なのかもしれないが、実際には複数の素材を用いた大小の立体作品を制作している。
 中村氏曰く、楮の枝の靱皮繊維を使って作った自分の作品は、大地、太陽、雨、風の恩恵を受けて成長した木の一瞬を切り取って作品にするということ。ひいては楮の木の成長の証、存在の証なのだという。
 彼女の作品がどことなく切なさや儚さを感じさせるのは、楮の繊維の管による印象と同時に、多くの作品が永遠性の無いものをテーマに作られているからではないだろうか。花が枯れる瞬間、泡が消えてなくなる瞬間を写真のように留めて見せる事で、今そこにある命が永遠にそのままにあるわけでははないという事を表現したいのだ、と語っていた。

 中村氏の作品は、これまでに主にメーヌ=エ=ロワール県のイベントや展示会、パリのギャラリーなどで展示されており、その一部はWebサイトでも閲覧可能だ。この他に、建築材料としての紙や楮繊維の活用についても積極的な活動を行っている。

 なお、ルテリエ氏と共同で、毎年7月には5日間の紙作りのスタージュも行っている。筆者も今年のスタージュの光景をのぞかせてもらったが、一通りの材料や行程の説明を含んだ日本で想像する紙すきのデモンストレーションの簡易版と、参加者の自由な発想を盛り込んだアーティスティックな紙作りを同時に体験できる、ユニークなスタージュといえよう。










中村美喜&ジャン・ミシェル・ルテリエ(フランス語)
http://www.letellier-nakamura.com/
建築関連のサイト(フランス語)
http://www.translucides.Fr/
メールアドレス(日本語・フランス語)
letellierjeanmichel@gmail.com


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