【2011年 05月 13日】
「日仏マナーのずれ」9 薮内宏 (イラスト 芦野宏)

招かれて
 会場にたどり着くのに結構時間が掛かります。フランスでも、お客を自宅に招待することが少なくなり、レストランなどで会う場合が多くなっています。日本は、伝統と最先端の文化を両立させていることで関心のまとになり続けています。漫画と映画で日本について興味をそそられていて、それで、フランス人家庭に呼ばれる留学生も少なくないようです。

「マンガ」と言う単語はフランス語になったほどですから話題になる可能性が高い。書物以外にも日本を紹介するサイトが幾つもあり、かなり突っ込んだ内容のもあります。私は、しばらく前からClick Japanと言うなかなか充実したサイトで、思い違いや綴りの誤りを指摘してさしあげており、訂正して頂いておりますが、膨大な量ですので、まだ終っていません。フランス語の練習を兼ねてご覧になってはいかがですか。

 戦後のフランスの世界史の教科書では、歌舞伎座の絵看板で火事装束の四十七士の一人が目をむいている写真に、日本を支配していた残忍な侍、と言う注釈が載っているのを見たことがあります。今は無い国際教育情報センターの努力でこのような記事がなくなり、現在の日本は、ハイテクと伝統を両立させている珍しい国として紹介されています。伝統と習慣は、話題にのぼる可能性が高い。

 フランスでは、約束の時間にぴったり来訪するのは「イギリス時間」に来た、と言われて、フランス人同士ではからかい気味にいいますが、日本では良いことであり、デートの場合には好ましいです。デートに30分も遅刻すれば、彼女の姿を探しても見当たらないのは止むを得ません。

 フランス人同士の家庭でのお呼ばれでは、日本と違って、5分か10分遅く着くのが喜ばれます。呼んだ家庭では、間際になって準備し足りないことを思いつくことがよくあるからです。もっとも、30分遅刻しそうな場合には、あらかじめ電話で知らせる必要があり、わびる必要があります。温め直しでは料理の風味が落ちたり、料理を出す手順がずれてしまうからです。

 それに反して、パーティでは、日本と同じく、定刻よりも早めに着くようにします。特に高貴な方が出席するパーティであれば、遅くとも20分前に来ていなければなりません。行きつけない会場では、探すのに案外時間がかかり、乗物も円滑に進まないことも計算に入れるべきです。特にフランスでは、交通機関のストは珍しくありませんので、なおさらです。

 パーティでは、ラッシュ時の渋滞を考慮に入れて早めに出かけるのはどこでも同じで、また、行き付けないところが会場になっていれば、その場所を探す時間も計算に入れる必要があります。フランスでは、タクシーの運転手にホテル名を言っても分からない場合が多く、所番地を言わなければならない。日本では、大きなホテルの中に入ってから目的の会場にたどり着くのに結構時間がかかります。

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